オスティナート(ostinato)とは、ある種の音楽的なパターンを続けて何度も繰り返す事をさす。ostinato(伊) は obstinate(英)と語源を一にし、「がんこな、執拗な」という意味を持つ。このため、執拗音型、執拗反復などと呼ぶ事がある。
類型
オスティナート ostinato と呼ばれる音楽技法では、少なくともある種のリズムパターンの反復が行われるが、最も典型的なオスティナート技法では、リズムのみでなく音程や和声も反復される場合が多い。特に低音およびその上の和声進行を特定のリズムパターンとともに反復するオスティナート技法を、オスティナート・バス ostinato bass(英)、バッソ・オスティナート basso ostinato(伊)、執拗低音等と呼ぶ。
オスティナート・バスの例はバロック期の作品を中心に無数に見られる。リズムオスティナートの例としては、グスターヴ・ホルストの組曲「惑星」の第1曲「火星」をあげる事が出来る。また、ある種の和音の反復を持っているものの、オスティナート・バスとは異なり、これらの和音反復が和声的な機能を持たないものもあり、これらを和音オスティナート chodal ostinato と呼ぶ事もある。和音オスティナートの例として、アントニオ・ソレールのファンダンゴや、フレデリック・ショパンの子守歌などを挙げることができる。
バロック期などに見られる典型的なオスティナート・バスの技法では同じ低音主題が徹頭徹尾繰り返し現れるのに対して、ある種の音楽的パターンを断続的に反復する場合もオスティナートと呼ばれる事があり、このような観点に立つときは、「オスティナート技法」の指す範囲は極めて広いといえる。
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